おもちゃ箱をひっくり返したようににぎやかなショーケース。 商品はどんどん入れ替わるので「絶えずチェックに来る」という お客さんも少なくない。

　材料を仕入れるために、東京に行きます。そのときにお店に置いてある雑貨も一緒に選んで仕入れるのですが、やはり東京では流行が２ヶ月ほど早いですね。

　こういった流行り廃りのあるものの仕入れに関しては、誰が教えてくれるわけでもないので毎回手探りで仕入れています。「この雑貨はきっと人気が出る！」……そんな直感が仕入れ時には大活躍。

　でもお店に並べる時期は、早過ぎても遅すぎてもいけません。お客様が欲しいと思ったとき、その雑貨がちょうどお店に並んでいるように、頃合を見計らってディスプレイするんですよ。
　自分の売りたいものだけを売るのではなくて、お客様の立場で利用しやすいお店になるように心がけています。

流行のファッションに身を包んでも、街で同じ服を着た他人とすれ違うと興醒めしてしまったり。 その点、オリジナルは世界でただひとつ。 写真はリメイクしたリュック（左）と洋服（右）。

　次はぬいぐるみを作ってみたいですね。
　ぬいぐるみもやはり１点ものです。たとえ同じ型紙で何体か作ったとしても、きっと同じものは出来上がりません。手作りである限り、ぬいぐるみの表情や印象は、違ってくるからです。

　また、ご注文を受けて作るなら、その素材にも「１点もの」らしいこだわりを込めてみたいと思っています。
　たとえば、その昔、ご主人から贈られた大切なお洋服。もう袖は通せないけれど、決して手放せない大切な一品。そんな素材でお客様の思い入れの詰まったぬいぐるみを作るんです。それは、ひとりのお客様の心にピッタリと寄り添った、その方のためだけの１点もの。コートなどの特殊な生地を使ったぬいぐるみも面白いかもしれません。

　リュックや服をリメイクすることは多いかもしれませんが、ぬいぐるみは今までにないと思うんです。