私的画報 私的画報 表紙へ 記事一覧へ戻る お問い合わせ 執筆者募集
アート

白と黒の対比〜版画に魅せられて50年〜

版画はいわば、絵画と彫刻の複合アート。だからこそ、随所に工夫のしどころがあります。生来の凝り性のせいか、独自に編み出したテクニックも数知れず。版画を用いた年賀状づくりは、もはやライフワークとなりつつあります。
海童 鴎 プロフィールを見る
過去の記事一覧

vol.1 版画と私の50年。

vol.2 年賀状でつづる年代記

vol.3 こだわり手法案内

過去の記事一覧を見る

vol.1 版画と私の50年。

01|02

白と黒の対比が作る、簡潔な美しさ。

 こうして50年も版画を作り続けていますが、版画の魅力は、他の絵画には無いシンプルさですね。真っ黒な絵の具の中に、「すっ」と、一筋白の彫り筋が入る。白と黒の対比、それがたまらなく好きです。

 逆に難しいところは、刷りでしょうか。どれだけ綺麗に彫っても、刷りがうまくいかなかったら作品は台無しです。作品の出来は、刷りに左右されるのです。

 1度できれいに刷れたら言うことなしですが、なかなかそうもいきません。私は、一度刷ってから、半分ずつ紙を持ち上げて、絵の具を足してからもう一度刷る、というのを繰り返します。大体3回くらいやると、綺麗に色が乗るのです。

 こうして、「描き」、「彫り」、「刷る」という三段階の複雑な行程を経ながらも、完成する作品は非常にシンプルな美しさを持っている。そんなギャップがたとえようもなく 魅力的で、版画を作り続けているのかもしれません。

前のページへ

vol.2 年賀状でつづる年代記

次のページへ
ページの上部へ

プライバシーポリシー

利用規約

企業案内

よくある質問

記事を読む

私的画報とは

Copyright (C)PROSIT ASSOCIATES Co,LTD All Right Reserved